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「経歴詐称が発覚。対応を教えて下さい!」

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今回のご相談

「超高学歴で有名企業出身の肩書をもつ人が入社してきたが、仕事は全然ダメ。おかしいと思って調べてみたら実は経歴詐称していたらしい。

このような場合会社としてはどのように対応すべきなのでしょうか?!」

 

お答え 

懲戒は可能ですが、解雇までできるかどうかは難しいケースもありそうです。

 

今回のポイント

なぜ経歴詐称をしてはいけないのか

会社側は応募者の履歴書や職務経歴書などから経歴を見ることで、どんな仕事ができそうか、どの程度できそうか、を判断し配置を決めたり、給与などの処遇を決めたりしています。

この前提がウソであったとなると、噓をついて高い給与をもらっていたということになります。

特に職位が上がれば上がるほど会社にとっては重要な人材となるため、求められる能力や経験も高度かつ多岐にわたり、報酬額も高くなります。

これまでの経歴や実績を信じて高い報酬や待遇を用意して迎えたのにその根拠となるものが嘘だった、ではすまされないのです。

 

どうしてばれるのか

ちなみに面接時は発覚しなかったのに、入社後などに発覚してしまうケースとしてはどのようなことが考えられるのでしょうか。

まず、入社時の手続きにおいて年金手帳や雇用保険被保険者証など各手続に必要な書類から前職の会社名がわかりますし、卒業証明書の提出を義務付けているところであれば学校名なども簡単にわかります。

わざわざ証拠集めをしているわけではなくても、手続きを進めているうちに不自然な点がでてきてしまう、ということなのですね。

また、企業によってはリファレンスといって面接の前後の時点で前職および前々職に問い合わせをすることもあります。

 

会社としてはどのような対応ができるのか

このように、会社としては調べるつもりはなかったとしても知ってしまうことがあります。また、冒頭のご質問のように「何かおかしい・・」というカンが働くこともあるでしょう。

一般的には学校名や職歴など業務に関係する項目の詐称であれば、懲戒の対象にできる可能性が高くなると考えられています。

就業規則にどのように記載されているかが重要なポイントではありますが、会社に提出するべき業務上必要な情報に虚偽があったため、会社としては懲罰の対象とします、という考え方ですね。

また、幹部社員の採用など会社に与える影響の大きいポジションの場合は、経歴詐称による会社側のダメージも大きいわけですから、解雇が妥当とされるケースもあり得ると考えられます。

ただし、犯罪歴など業務と密接な関係がないと思われるものに対しては懲戒解雇としては認められないとされたケースもあります。

 

実際の現場では

学歴などの経歴詐称で解雇に至ったというケースは実際には少ないかもしれませんが、

健康情報などを面接時に正確に伝えなかったため(精神疾患を過去に患ったことがあるのに伝えない、など)入社後に発覚し、欠勤が続き、処分を検討せざるを得ない、というケースは増えているのではないでしょうか。

特に精神疾患の場合は雇い入れ時の健康診断でもわからないことが多いので、後々のトラブルになる可能性があります。

この場合は試用期間中に見極めを行うというのが現実的な方法かと思われますが、いずれにせよ解雇の関係は金銭を含めた大きな取り扱いになることも多いので慎重にする必要があります。

 

 

なお、この内容は起こり得る事例を想定し、一勤務社労士の知識と経験に基づいて一般的な解説をお伝えしています。

実際の個々の事例においては様々な要因を考慮する必要もございます。

必ず上司の方や人事部・総務部、労働組合の方などとご相談やご確認のうえ、慎重なご対応をしていただくことをお勧めいたします。